Slic3rは3Dプリンター用のスライスソフトウェアです。スライスソフトウェアとは3Dオブジェクトを入力して解析、実際に3Dプリンターを動作させるためのコード(G-Codeといいます)を出力するためのソフトウェア。3Dプリンターを動かすにはこのG-Codeが必要となるので必須ソフトウェアともいえます。
今回は、Slic3rを利用する上で必要となる設定についていろいろ調べてみました。利用したSlic3rはバージョン1.3.1-dev版です。
Slic3rの設定を分別すると、大きく3種類分けられています。
① Print Setting – 印刷時のプリンター動作に関する設定を行います。
Layers and perimeters
Infill
Skit and brim
Support material
Speed
Multiple extruders
Advanced
Output options
Notes
Shortcuts
② Filament – ノズルに装填されているフィラメントの詳細を登録します。
Filament
Cooling
Custom G-Code
Notes
Overrides
③ Printer – 3Dプリンター自体の設定を登録します。
General
Custom G-Code
Notes
Extruder
大まかには、印刷速度や造形物の品質などの調整をしたいときは Print Setting を、フィラメント個々に関する設定(種類、太さ、ヒータ温度 等)を変更する場合はFilament を、プリンターの構造的な設定(ベッドの大きさ、PC等との通信ポート・ボーレート、エクストルーダー数等)を変更する場合はPrinterをそれぞれ設定します。
また、①~③は別々の設定ファイルとして設定されますので、造形条件に合わせて個々に組み替えることができます。たとえば、縦方向の積層ピッチを0.2mmと0.4mm別々に使用したいとした場合、都度Print Settingを書き換えるのではなく積層ピッチを0.2mmにした設定と0.4mmにした設定を2個作っておけば以後はスライス時に切り替えることで運用ができるようになります。
※設定ファイルは各々にユニークな名前をつけて保存するのですが、名前が長すぎた場合表示範囲からはみ出た部分は表示されません。私は末尾だけ変えてすごく長い名前の設定を複数作ったことがあるのですが、あまりに長すぎて変えてある末尾が表示されなくて困りました。
次回以降、詳しく各項目について説明していきたいと思います。